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最初に踏み出したのは一歩ではなく半歩だった

学習塾経営なんてバカでもできるんじゃないか? からのつづきです。

前回、底辺のバイト講師から脱出すべく学習塾開業の一歩を踏み出したと言ったが、実際に踏み出したのは一歩ではなく半歩だった。

バイト講師とは言っても実質は正社員講師と変わらない仕事をしていたので、教室のロケーション選定や地域のリサーチといった基本的なことはわかっていた。

わかってはいたんだが、イマイチ踏み切れなかった。理由はタネ銭。

自分で塾を始めるということは、勤めている塾を辞めなくてはならない。それは少ないながらも得ていた収入が無くなることを意味する。

ココで躓いた。

一般に学習塾を新規オープンさせた場合、最初の一年目は赤字を覚悟しなくてはいけない。

その一年目を乗り切るための生活費と経費を考えたら当時の手持ちの金では足りなかったので、経営が軌道に乗るまでの間はバイトを掛け持ちして凌ぐことになる。

ちなみに、ここで言うバイトとは勤めている学習塾ではなくてコンビニなどのバイトを指す。

将来ライバルになるかも知れない塾開業者を雇ってくれるような御人好し塾長などなかなか居ない。

自塾運営の傍らコンビニでバイトするぐらいの覚悟はできる。だが、はたして一年後に軌道に乗っているかどうかの自信が持てなかった。

上手く軌道に乗れば苦労が報われるが、そうでなければ・・・当初は「塾経営なんてバカでもできそうだ」などと思っていたが、いざ実際に行動に踏み出すとなると急に不安が込み上げてきた。

この業界は狭い。どこの誰が失敗して飛んだの、あそこの男性講師が女子生徒に手を出してクビになったの、悪い噂ほどすぐに広まる。

塾開業に失敗した人間が再びどこかの塾のバイト講師に応募しても弾かれるのがオチなのだ。

一旦踏み出したら二度と元には戻れない。それを考えると足がすくんだ。

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そこでボクが考えたのが、「間借り塾」だった。

間借り塾とは造語で、レンタルルームを利用して週に1日か2日の数時間を借りて、そこで塾をやってみようというもの。

公民館や図書館といった公共施設の使ってない部屋を1h数百円で貸してくれる制度を利用した。

週に1日か2日、塾バイトが休みの日に夕方から数時間だけ借りての「間借り塾」で様子見することにした。

最初は(勤めていた塾から)車で30分ほど離れた田舎町の市民会館で、週に1日から始めてみた。

古い図書館に併設されている市民会館の一室を1h800円で7h(昼の15時から閉館の22時まで)借りた。800円が7hで5600円、それに暖房代700円が乗って6300円。それを週1で月に4日契約で借りた。合計で月に25200円。

1日(正確には7hだが)で6300円というとテナントの賃料に比べて割高だが、週1で月に4日なら掛かる費用が2万5千円ほどで済む。まとまった出金ができない身としては、割高でもいいから総額を押さえる方が先だった。

しかし、それよりなにより、たとえ間借りという形であっても自分の城が持てたことが嬉しくてたまらなかった。

それまでは立場の弱いバイト講師で専任講師(正社員)や室長からアゴで扱き使われていた自分だが、ここ(間借り塾)では誰にも指図されないし、下に見られることもない。

市民会館でレンタル契約を交わした帰り道に、安いブラックボードと数色の水性ペンをジュンテンドーで買った。

アパートに帰って、ボードにペンで「***学習塾」と自塾の名前を書いてボンヤリと眺めていたことが、今でも懐かしい。

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